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  5. 「漆芸・人間国宝 大西勲展」(平成24年5月10日~6月28日)

「漆芸・人間国宝 大西勲展」 <終了>

「漆芸・人間国宝 大西勲展」は平成24年6月28日をもって終了させて頂きました。
期間中、多数の皆様のご来場ありがとうございました。

展示期間
平成24年5月10日(木)~平成24年6月28日(木)
※土曜日、日曜日も開催しております。
開館時間
午前9時~午後5時
※入場無料
場 所
茨城県つくば市竹園1-7
筑波銀行本部ビル2階ギャラリー
地図はこちらからご覧ください

ごあいさつ

当ギャラリーは、お陰さまでオープンから2年が経過し「企画展」とともに地元の方々の作品展やグループ展に順次ご利用いただき大変好評をいただいております。

これからも“つくばのオアシス”として皆さまのご来館、ご利用を心よりお待ち申し上げております。


さて、今回は企画展として「漆芸・人間国宝 大西 勲展」と題し、現在もご活躍されている漆芸家 大西 勲先生の作品展を開催させていただきます。


漆は、旧くは縄文時代の古墳等から出土された弓矢や素焼きの土器などに使われていました。中世以降になると上流社会の人々が愛用する食器や工芸品に広く使われました。螺鈿や象嵌をほどこした高級工芸品や、ときには建物などにも使われてきました。

このような漆芸品は17世紀頃海外でも評判となり西欧諸国に輸出され皇家や貴族の家宝となっています。フランスでは日本の漆芸品を「ジャパン」と呼び、日本を代表する工芸品として名声を博しています。


大西 勲先生は2002年(平成14年)、57歳の若さで、漆芸の中でも「髹漆きゅうしつ」という伝統工芸技能の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。

「髹漆」とはただ単に漆を塗ることを意味しますが、大西先生が作る曲輪造まげわづくりは薄く細長いひのき板を曲げ、乾燥させて幾重にも組み込み、漆を塗っては炭で水研ぎを繰返しながら制作していきます。寸分の隙間も許されない大変手間がかかる高度な技法です。漆の精製、材料づくりからはじまり、漆を塗り、水研ぎと、作品を完成させるまですべての工程を一人で仕上げるため1年で数点しか作ることができません。

人間国宝と聞くと何か近寄りがたい響きがありますが、大西先生は「自分は作家ではなく、あくまで漆職人。仕事と正直に向き合い、ただただ漆の美しさを引き出す職人」と言っています。しかし、加飾を施さず漆だけで作品を仕上げ、効率性や採算性を度外視し、愚直なまでに漆の美にこだわる精神力、そして、その作品が伝える緊迫感は誰もが人間国宝として認める所以です。

作品は、宇宙や星空を連想させるもの、石炭の炎を連想させる朱の美しさ、日本の伝統的庭園美を連想させる「石庭」等々、観る者に「幽玄の世界」を体感させてくれるものばかりです。

今回の展示会にあたり、作品の提供から設営まで、大西先生に多大なご協力を頂き開催することができました。どうぞごゆっくりご鑑賞下さい。


また、茨城県大子町、常陸大宮市で採取される漆は非常に高品質で、大西先生をはじめ著名な作家の間で珍重されています。(生産量は全国第2位)

今回、「漆」についてご理解をいただきたく、大子町役場・農林課のご協力を頂き「漆」の原木や採取道具、パネル等を展示させていただきました。

ご協力に対し厚く御礼申し上げます。

展示資料3 展示資料4



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